Hirofumi Yoshida - 吉田裕史

吉田裕史

吉田裕史:指揮者

東京音楽大学指揮科及び同研究科修了。ドイツ・イタリアで研鑽を積み、2007年ローマ歌劇場カラカラ浴場野外公演を指揮、2010年1月よりマントヴァ歌劇場音楽監督に就任。

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皆様へ

 

2006年12月、『週刊新潮』に、「新聞辞令『イタリア歌劇場』首席指揮者は『詐話師』だった」という題名で、私がイタリア・ルッカ市の歌劇場に就任するというウソの話を捏造して報道させたという記事が掲載されました。ルッカ市における政情変化(市長更迭)、また歌劇場を取り巻く様々な状況の変化により、公演日程や演目まで決まっていたにも拘わらず、首席常任指揮者としての活動が実現しなかったことは事実ですが、これは就任決定後の事情によるものであり、私が最初からウソの話を虚構したかの如く書いた週刊新潮の記事は全くの事実に反するものであり、私は直ちに東京地裁に提訴しました。そして、第1審の東京地方裁判所は、私が就任決定を虚構したかのような記事内容が真実ではないと認定し、新潮側の「真実性の抗弁」を退けましたが、他方で、新潮側は一応取材を尽くしていたとして、新潮社の誤信には相当の理由があるとの「相当性の抗弁」を認め、結論として私の請求を棄却しました。しかしながら、週刊新潮側は到底適切な取材を尽くしていたとはいえない状況であり、誤報の責を免れることはできないと考え、私は東京高裁に控訴しました。そして、東京高裁において、当事者双方の主張を見た上で主任裁判官からの提案があり、平成21年9月16日に和解が成立し、東京地裁が週刊新潮の私に関する報道内容の一部を真実ではないと認定したことを前提に、新潮側がこれについて私に対して遺憾の意を表しました。

 

裁判期間中は、裁判戦略上の判断もあり、皆様に情報をお伝えすることができませんでした。そのため、あたかも私がウソをついたかの如く報じたこの新潮の誤報により多くの皆様にご心配をかけたと思いますが、新潮側がこの点について謝罪したことで、皆様方にもご安心頂けるものと思います。私自身も、このようないい加減な記事により音楽家としての名誉を大きく傷つけられてしまったことには未だに憤りを禁じ得ませんが、新潮側に謝らせたことで一つの区切りをつけ、今後も、今までと変わらず音楽家・指揮者として研鑽を積み、必ずや素晴らしい音楽を皆様にお届けしていこうと固く決意しております。今後ともご指導、ご鞭撻の程、宜しくお願い申し上げます。

 

なお、記事の中で「ローマの実業家」「イタリア在住の音楽家」と名乗る者が実は同一人物であることが裁判の過程で明らかとなり、かつ、その者が虚偽の情報を新潮社に提供した事実が示されました。この件につきましては、追ってオフィシャルWEBサイトに情報をアップしていく予定です。

                                                      2009年9月25日      吉田裕史