Hirofumi Yoshida - 吉田裕史

吉田裕史:指揮者
東京音楽大学指揮科及び同研究科修了。ドイツ・イタリアで研鑽を積み、2007年ローマ歌劇場カラカラ浴場野外公演を指揮、2010年1月よりマントヴァ歌劇場音楽監督に就任。
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2008年12月15日 00:00
ヴェルディ 3
今日は、演奏曲目の解説をアップします。
(写真は、"ヴェルディ君"(笑)。背中に磁石が入っていて、いろいろな場所にくっつきます。)
曲目解説:
① 「アイーダ」より第2幕、第2場 "凱旋の場面"
若き将軍ラダメス率いるエジプト軍が凱旋し、民衆や祭司達はその勝利に「エジプトに栄光あれ!我らの王に栄光あれ!神に感謝を捧げよう」と声高らかに歌います。数あるオペラの中でも、最もスペクタクルなシーンです。
Gloria all'Egitto, ad Iside che il sacro suol protegge!
(エジプトとこの聖なる地を守るイシスの神に栄光あれ!)
Al re che il Delta regge inni festosi alziam!
(デルタを統べる王にわれらの喜びの讃歌をとなえん!)
Gloria! Gloria al re!
(栄光あれ! 王に栄光あれ!)
② 「アイーダ」より第1幕、アイーダのアリア "勝ちて帰れ!"
エジプト国中が、これから出陣するラダメス将軍を激励しています。皆が去って、一人残ったアイーダは、自分の祖国エチオピアを討ちに行く恋人ラダメスを送りながら、その心の葛藤を歌います。
Ritorna vincitor!... e dal mio labbro, uscì l'empia parola!
("勝ちて帰れ!"... こんな忌まわしい言葉を私が口にするなんて!)
③ 「椿姫」より第2幕、ジェルモンのアリア "プロヴァンスの海と大地"
ヴィオレッタに心を奪われ、彼女との隠棲生活を続ける息子アルフレードに、父、ジェルモンが切々と歌い上げます。 「故郷のプロヴァンスを思い起こして帰ってきておくれ。いったい誰がこの素敵な故郷を忘れさせてしまったのだ。。」 と。バリトン歌手にとって、もっとも魅力的なアリアの一つではないでしょうか。
Di Provenza il mar, il suol, chi dal cor ti cancello?
Al natio fulgente sol, qual destino ti furò?...
(プロヴァンスの海と、その地を誰がお前に忘れさせたのだ? ふるさとの輝く太陽を、何がお前から奪ったのだ。思い出しておくれ、そこで喜びがお前に輝いていたことを、神様が私をここへ導いてくださったのだよ。・・・)
④ 「リゴレット」より第3幕、マントヴァ公爵のアリア "女なんて気まぐれさ、、"あまりにも有名なこのアリアは、"女心の歌"と呼ばれていますが、実は気まぐれなのは女たちではなくむしろ公爵の方ですから(笑)、これは自分の浮気心をカモフラージュするための歌かもしれません。さて、軽快で覚えやすいこの"女心の歌"が大ヒットすることを事前に確信していたヴェルディは、この曲を公演初日まで秘密にするため、総リハーサルの朝(初演の3日前)にやっと公爵役のテノール歌手に楽譜を渡しました。それでも、初公演の翌日にはヴェネツィア中でこの歌が歌われていたというのですから、その人気ぶりがうかがわれます。
La donna è mobile, qual piuma al vento,
(風に舞う羽根のように女は気まぐれ、)
muta d'accento e di pensiero.
(言葉も思いもすぐに変えてしまう。)
Sempre un amabile, leggiadro viso,
(いつも愛らしく優しげなあの顔で、)
in pianto o in riso, è menzognero.
(泣いたり笑ったりするのもみないつわりなのさ。)
Hirofumi Yoshida

