Hirofumi Yoshida - 吉田裕史

吉田裕史

吉田裕史:指揮者

東京音楽大学指揮科及び同研究科修了。ドイツ・イタリアで研鑽を積み、2007年ローマ歌劇場カラカラ浴場野外公演を指揮、2010年1月よりマントヴァ歌劇場音楽監督に就任。

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2008年11月25日 06:50

モンテヴェルディ

Claudio_Monteverdi.jpg

これから数回にわたって、イタリアンクリスマスコンサート(12月23日、紀尾井ホール)で演奏するプログラムについて、その曲目の紹介と解説を連載していきたいと思います。 

 

今回は、ホール側の御好意によりすべてのプログラムを私が監修させていただくことになりました。 そして、このブログの記事は、、なんと、当日のプログラムにも掲載される予定です!

 

コンサートの第1部は、ダリオ・ポニッスィさんのナビゲートによって、イタリア音楽の歴史を御紹介しながら演奏をお楽しみいただくという構成にしてみました。

 

さて、オープニングを飾るのは、世界で最初にオペラを作曲したと言われている モンテヴェルディ(写真)の作曲によるオペラ 「オルフェオ」 より "序曲"です

 

クラウディオ・モンテヴェルディ (Claudio Monteverdi, 1567515日洗礼、クレモナ生まれ)作曲、 オペラ 「オルフェオ」 より "序曲" (L'orfeo "Sinfonia"1607224日、マントヴァにて初演)

 

 16世紀生まれ(今から450年近くも昔!)の作曲家モンテヴェルディは、記録に残っているだけでも18以上ものオペラを書きました。そして、歴史上初めて、楽譜の各声部に"楽器を指定" した作曲家として知られています。(例えば、"フランス風の2つの小さなヴァイオリンで"といったように。)

 

本日、演奏されるこの曲は、オペラ「オルフェオ」の冒頭で演奏される何とも華やかな、まさにコンサートのオープニングを飾るにふさわしいファンファーレ風の曲です。フィレンツェ、ミラノ、ローマ、ヴェネツィアなどの都市を中心に、人類史上最も芸術が花開いた"ルネッサンス"から"バロック"への移行期に書かれ、 "近代オペラ"の出発点ともなった記念碑的作品です。

 

(参考までに・・・)

 

1. "歌舞伎" と "オペラ"、この洋の東西を代表する2つの舞台芸術は、偶然にも、ほぼ同じ時代(1600年頃)に誕生しました!

 

2.    この当時はまだ "オペラ" とは呼ばれずに、"音楽による劇" (dramma per musicaまたは"メロドランマ"と呼ばれていました。

 

3.    現代でも、イタリア語でオペラ(Opera)とは、単に"作品"という意味に過ぎず、リリカ(Lirica)という単語の方が、私たちが通常用いている"オペラ"の意味に用いられます。 またはOpera liricaというように2つの単語をセットで用いることが多いようです。

 

4.    私のいる街、ここローマには世界遺産としても有名な コロッセオ があります。ローマの人たちは、いつの日か、モンテヴェルディ作曲のオペラ ポッペーアの戴冠 (ローマ帝国第5代皇帝 ネロ を題材にした作品)をこのコロッセオで上演することを夢見ているようなのですが、、、貴重な世界遺産のため、市当局や文化財省からの許可がなかなか下りないようです。 いつの日か、この夢が叶うといいですね!