Hirofumi Yoshida - 吉田裕史

吉田裕史

吉田裕史:指揮者

東京音楽大学指揮科及び同研究科修了。ドイツ・イタリアで研鑽を積み、2007年ローマ歌劇場カラカラ浴場野外公演を指揮、2010年1月よりマントヴァ歌劇場音楽監督に就任。

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2004年12月24日 03:21

「鐘」

鐘"(イタリア語でCampanella)は、多くの作曲家が愛した楽器です。例えば、かの有名なピアノ協奏曲第2番の冒頭を、まるで遠くから"鐘"が響いてくるかのように作曲したラフマニノフは、そのひとりではないでしょうか。彼は全作品を通して、鐘をイメージしたモチーフを使用したので、ラフマニノフ="鐘"がテーマの作曲家と言っても過言ではないでしょう。また、フジコ・へミングが演奏することでより有名になった、リストの"カンパネッラ"という曲はタイトルがそのまま"鐘"という意味です。
さて、プッチーニも彼のオペラの中で頻繁に"鐘"を用いました。ストーリーの中に、「祈り」「賛美歌」「祝祭」といったキリスト教的な要素が出てくるときのみならず「時間を告げる」といった(ごく日常的に、当時の教会が担っていた役割だったことでしょう)シーンにおいても使われています。
今回トスカを上演するに当たって、「本物の"鐘"を使う」ということにこだわりました。プッチーニの指定した音程で、しかもノートルダム寺院の"鐘"を彷彿とさせる美しい音色の"鐘"・・・ 特別に鋳造してくださったのは、富山県高岡市にある (株)高岡鋳藝社 社長・Cアート作家・ムッシューこだわり派、竹内 修さんです! 次回は、この鐘鋳造に関する秘話をお届けします。(つづく)